(2023年2月8日の週報より) |
平和への道を知る者であるために ルカによる福音書19章41~48節 これまでガリラヤを中心に活動されていた主イエスは、いよいよエルサレムに向かわれます。四福音書全てに記されている[エルサレム入城]ですが、ルカは「ダビデの子にホサナ」と叫んで後に従う群衆の姿は描いていません。36節の「人々」も、直訳は「彼ら」であり、文脈的には「弟子たち」です。彼らの[無理解]もこの後の主の振る舞いと関係があるように思われます。 |
応答賛美:新生讃美歌330番「み使いの歌はひびけり」 |
(2023年1月29日の週報より) |
信じて、見る ルカによる福音書7章18~23節 今日の箇所に登場するバプテスマのヨハネは、イエスさまから「ヨハネより偉大な人物はいない」と語られるほどに、特別な人物です。そのヨハネが、イエスさまに問いかけます。「来るべき方は、あなたでしょうか。それとも、ほかの方を待たなければなりませんか」。不安を抱くヨハネの姿が見えてきます。 |
応答賛美:新生讃美歌491番「信ぜよ み神を」 |
(2023年1月22日の週報より) |
あなたの見つめるものは、なに? ルカによる福音書6章6~11節 世界が創造された時、七日目に神は創造の業から離れて休まれました。このことから、神が休まれた日を「安息日」と呼び、休むことが定められました。 |
応答賛美:新生讃美歌486番「ああ主のひとみ」 |
(2023年1月15日の週報より) |
罪の赦しを宣言されるイエスさま ルカによる福音書 5章17~26節 御言葉を聞くために各地から人々が集っていた時のことです。皆が積極的な姿勢で御言葉に耳を傾けていたかは定かではありませんが、どのような形であれ、御言葉の語りかけがなされていたところから今日の出来事はスタートしています。御言葉が語られ、御言葉に触れることの大切さを感じます。 中風を煩っていた男性が数人の助けによって主イエスのおられた家に連れて来られますが、既に多くの人が押し寄せており、群衆に阻まれてしまいます。ある牧師は「キリストのもとには“いつ行っても予約席が空いている”と油断することは許されない。キリストとの出会いは、厳しい時間的制約のもとでこそ起こる。だから、一回限りの時間の中で決断が大切なのである」と述べています。 彼らは諦めることなく、次の一歩を踏み出します。恵みが失われたと思えるとき、それでもなお恵みに与る道を探り求め、主イエスの御前に行くことに全力を注いだ、そこには主への信頼があります。それこそが“信仰”と言えるでしょう。その人に寄り添い、我が事として捉え、共に救いを求める一途な姿を、主も「信仰」と呼び、罪の赦しを宣言されました。 「罪」とは“神との関係の破れ”ですが、それは“人との関係の破れ”へと波及します。その罪の赦しは、神の御子であり、この後十字架で私たちの罪を贖う主イエスだからこそ言える宣言です。しかし、主によって罪赦された者は“人との関係の破れ”の修復を託されると言えます。主は中風の人に向かって「人よ」と呼びかけられました。神によって創造され「極めて良かった」と評価され、「わが目に高価で尊い」と認められている「人」を、病ゆえに「汚れている」とか「罪人」とのレッテルを貼って差別したり、裁いたりするのでなく、共に生きる大切さをルカは教えています。ルカが中風の人を連れてきた人数を記していないのは、“人との関係の破れ”を修復する仲間が増えていくことを信じてのことだと思われます。その一人に私たちも連なりましょう。 (牧師 末松隆夫) |
応答賛美:新生讃美歌102番「罪にみてる世界」 |
(2023年1月8日の週報より) |
神の子イエス、“神らしさ”を拒否する ルカによる福音書4章1~13節 今日は「悪魔の誘惑」の箇所です。読者の視点からは、これが「悪魔」からの「誘惑」であると一目で分かります。しかし、実際に誘惑をされる現場では、それが誘惑であるかを見極めることは簡単ではありません。誘惑する側も、それが誘惑であると悟られないように努力するでしょう。なので、〈悪魔が神の子を陥れるために知恵を振り絞った言葉〉という視点で、悪魔の誘惑の言葉を見つめてみたいと思います。 |
応答賛美:新生讃美歌521番「キリストには替えられません」 |
(2023年1月1日の週報より) |
はじめのことば 創世記1章1~3節 2023年が始まりました。2022年が一言では語り切れないほどに様々な出来事に彩られた一年であったように、2023年も様々な出来事と出会いながら、歩むことになるでしょう。その私たちに向けられた2023年の「はじめのことば」、聖書が語る神の福音を今日も共に分かち合いたいと思います。 |
応答賛美:新生讃美歌554番「イエスに導かれ」 |
(2022年12月25日の週報より) |
全ての人のクリスマス ルカによる福音書2章1~20節 ルカが語るクリスマスは、「皇帝アウグストゥス」の勅令による「住民登録」からスタートしています。それは、皇帝が自分の掌に全世界を握っておく(掌握する)ための手段であったと考えられますが、とても負担の大きな施策です。その「住民登録」を実行したのは「権力」「自信」の表れであったと分析することができます。 |
応答賛美:新生讃美歌163番「きよしこの夜」 |
(2022年12月18日の週報より) |
価値の逆転 ルカによる福音書 1章39~56節 ルカは、救い主イエス・キリストの誕生を告げるにあたって、洗礼者ヨハネのことと交互に語っています。そのちょうど真ん中にあたる今日の箇所で二人が合流します。つまりマリアのエリサベト訪問は、二人の「誕生の告知」と[誕生物語]という大きな二つの出来事を結びつけ、そのことによって両者の共通点と相違点を際立たせる構図になっています。ルカらしい執筆法です。 |
応答賛美:新生讃美歌151番「わが心はあまつ神を」 |